20周年モデルも発売され、歴史も感じられるプレッソ。今回は20周年モデルの前に発売された21 プレッソLTD AGS 61MLについての記事になります。中々手に入りにくくもなっており、値段が値段なだけあって中々手を出しにくいロッドだと思うので購入を迷っている方の参考になればと思い、私なりの使用感にについて今回は記事にしていこうと思います。
プレッソLTD AGSとは
ダイワのプレッソLTD AGSはエリアトラウト用のハイエンドロッドになります。搭載されている技術はダイワの最高峰のものであり、軽さ・感度の良さを最大限まで引き出しています。
ラインナップは8種類となっており、オールマイティーなモデルから特化したモデルまで現代のエリアトラウトにあわせた設計で開発されていますね。どの種類を買っても満足できるスペックとなっていると思います。
スペックと特徴(61ML)
今回は私が使っている61MLについてのスペックと特徴を書いていきます。
スペック
品名 | 標準 全長 (m) | 継数 (本) | 仕舞 (cm) | 標準 自重 (g) | ルアー 重量 (g) | メーカー 希望本体 価格(円) |
61ML | 1.85 | 2 | 95 | 67 | 0.6-5 | 61,000 |
AGS[エアガイドシステム]
軽量・高感度のエアガイドシステム『AGS』。カーボンフレームの軽量性は飛距離とコントロール性能を向上。チタンと比較し約3倍の剛性をもつカーボンはラインを通して伝わるわずかな信号を吸収することなくダイレクトにブランクに伝える高感度を有する。シングルフット、ダブルフットともに更にサイズ・形状のバリエーションが充実。さらに新開発の軽量リング「Cリング(コバルト合金)」、「Nリング(シリコナイト)」を搭載した次世代『AGS』が登場。『AGS』の進化からますます目が離せない。
ダイワHPより引用
SVF NANOPLUS[エスブイエフ ナノプラス]
レジン量を減らす事で、より多くのカーボン繊維を密入し、軽さ、パワー、細身化を実現するカーボンシート「SVF」に東レ(株)ナノアロイ®テクノロジーをダイワ独自の製法で組み合わせ、さらなる高強度化・軽量化を可能とした。
ダイワHPより引用
ESS[エキスパートセンスシミュレーション]
感性領域設計システム『ESS』ロッドは曲がると、その方向と反対側に起きあがろうとするエネルギー(復元力)が発生する。これは、変形した(ひずんだ)ブランクが元に戻ろうとする「ひずみエネルギー」であり、竿の性能を左右する極めて重要なファクターである。DAIWAは、この「ひずみエネルギー」を解析・設計するシステムを開発。「どこが優れているか」「どこが足りないか」を数値で明確に把握するだけでなく、エキスパートの感性と呼ばれる領域までロッドに反映する事が可能。理想を越える竿を作り出す、革新的ロッド設計システム『ESS』。
ダイワHPより引用
V-JOINT[V-ジョイント]
スムーズな節の曲がりが理想の調子とパワーアップを実現。節の合わせ部分にDAIWA独自のバイアス構造を採用。合わせ部のスムーズな曲がりを実現し、パワー・レスポンス・感度が向上。
ダイワHPより引用
X45
ネジレ防止は「45°」が最適。パワー、操作性に革命をもたらすネジレ防止の最適構造。従来構造(竿先に対して0°、90°)に、DAIWA独自のバイアスクロス(±45°に斜行したカーボン繊維等)を巻くことで、ネジレを防ぎ、パワー・操作性・感度が飛躍的に向上。※ネジレに対して最も強い「45°」X構造をネーミングに採用。「Xトルク」は世界共通の商標として「X45」に呼称変更いたしました。
ダイワHPより引用
特徴(61ML)
アンダー1gのスプーンから、クランク、ミノー、ボトムバイブまで、幅広いルアーに対応。マルチテーパーを採用したブランクは、スプーンのリトリーブ中はソフトなティップ部がアクションを伝達させ、ミノーやボトムルアーを操る際は、適度に張りのあるベリー部でルアーを意のままに操ることが可能。更に放流直後の強いアタリも確実に掛けることが可能。かけた後は、魚の動きにロッドが追従し、容易にランディングに持ち込むことが出来るロッドに仕上がっている。
ダイワHPより引用
実際に使用してみて
使用感としてはスプーン向きのロッド
しばらく色々なルアーやラインセッティングを使って思ったことは「このロッドはスプーニング向きのロッド」だと感じました。
プレッソの中では最も硬くパワーのあるロッドでとにかく「掛け」に行く能力はかなり高いと思います。
エステルやPEなど伸びないラインを使った際の小さいアタリを掛けられるのはかなり魅力的であり、「軽いスプーンしか効かない状況でバイトも小さい・・・」なんて状況ではかなり活躍してくれました。反面、かなり感度に振ったセッティングになるので他のロッドと比べると少しバラしやすいかな?という印象ですね。
一方でナイロンラインを使ったセッティングではちょっと表情が変わり、やや感度は落ちるもののバレにくくなります。こちらは軽いスプーンよりは3g~5g付近のスプーンを使うと良い感じでした。
私は大物狙いで活性が高い時は「重めのスプーン+ナイロンライン」で運用することが多かったです。ロッドパワーが高いのでキャッチまで行くのが早く、ファイト時間を短くしたい時やちょっと強めのタックルで強引にいきたいときもオススメです。
プラグはラインセッティングを選ぶ
PE・エステルの場合
プラグについては結構ラインによって使い心地が変わってきます。
個人的にはPEやエステルで動きの大きいプラグ(パ二クラやスナックなどのフルサイズクランクなど)はあんまり向いていないかなと感じました。ロッド自体が硬いため少しでも適正速度を外れるとルアーが暴れだします笑
感度はめちゃくちゃ良く水中の動きもしっかり分かるのである意味良いのですが、気持ち早く巻きたい時などは別のラインにした方がよいでしょう。
PE・エステルセッティングに共通することですが引き抵抗が大きいプラグは結構バレやすいです。レギュラーサイズに関して言えば速攻で取り込めるだけのパワーがロッドにあるので特に気にしなくていいです。
問題はデカいのを掛けた時ですね。
私自身もドラグセッティングを含め色々試してみましたがそれでもバラシは多かったですね。61Lも所有していて体感にはなりますがキャッチ率は61MLの方が低かったと思います(あくまで50cm超えるようなサイズの場合ですが)
ナイロン・フロロの場合
ナイロン・フロロの場合はほとんどのプラグに対応可能となります。
「対応可能」という書き方をしたのは使えるけどベストな動きを出しているかと言われるとちょっと疑問ですね笑
やはりロッド自体が硬めの設定なのでどうしても引き抵抗が大きいプラグはちょっと無理をしている感じは否めないです(全然釣れるは釣れるのですが)
逆に引き抵抗が少ないプラグはかなり相性が良くスプーンの延長線上みたいな感じで使うことができます。特にシンキングクランク(ロデオクラフトのモカ)なんかと相性が良い印象です。
PE・エステルと比べると感度はさすがに落ちますが、レギュラーサイズから大物まで満遍なくキャッチしたいのであればこちらのセッティングの方が良いです。元のロッド説明にもある通り、1本でなんでもできるバーサイタルロッドとして使用したいのであればナイロンもしくはフロロでの運用をオススメします!
こんな人にオススメ!
- スプーンで積極的に掛けにいきたい方
- ロッド1本で広い範囲をカバーしたい方
私の中でこのロッドをオススメするのであれば上記のような方たちです。
ラインセッティングによってだいぶ表情が変わってくるので自分がどのような釣りをするのかよく検討しましょう。やや伸度があるラインではオールマイティな顔を見せますが、低伸度系ラインだと結構ピーキーな感じになります。
ただ、使ってみて良いロッドであるというのは間違いありません。軽めに作られており尚且つ大物にも対応できる感度の良いロッドです。軽さと感度のみに特化したロッドではなく丈夫なロッドですね。なんやかんやエリアトラウトを始めてダイワのロッドは様々使っていますが、折れるといった心配は無いでしょう。
60cmぐらいまでなら全然余裕さえ感じます笑
ひとつ前のLTDと比べても明らかに感度は良くなっているので、迷っている方・自分の釣りを進化させたい方には間違いなくオススメできる1本です!!