発売当時はステラに近い巻き心地だとか、半プラボディだとかで何かと話題になっていた20ツインパワーですが、現在の立ち位置はどうなっているのか?今回は個人的に分析していきたいと思います。
20ツインパワーとは?
ツインパワーはシマノから発売されている高耐久・高剛性のスピニングリールになります。
誕生以来、30年の歴史を積み重ねてきたツインパワー。今作には、長年追い求めてきた質実剛健の理念を結集し、たわみや歪み・ネジレを抑制する金属ローターを搭載。HAGANEボディとの組み合わせにより、過剰なまでの剛性感と耐久性を獲得した。さらに、剛性に優れた金属ローターは、ステラを彷彿とさせる安定した巻き心地を生み出し、永続的に滑らかなリーリングをも可能にする。それだけではなく、新たにロングストロークスプールを採用したことでキャスト性能も向上。あらゆるシーンで信頼をおいて使い込めるタフな一台へと進化を遂げ、新たな歴史をスタートさせる。
シマノHPより引用
この説明分にもあるように、シマノのフラグシップ機であるステラに迫る巻き心地であることを売りにしています。
20ツインパワー半プラ問題
高剛性・高耐久のリールということで、20ツインパワーは金属ローター(回転する部分のパーツ)とHAGANEボディを採用しています。
金属ローターは名前の通りパーツに金属が使われている事がイメージしやすいと思います。
そしてこのHAGANEボディに賛否があり、ちょっと話題になりました。
ローターはしっかり金属ボディと書いてあるのに、ボディはなぜ金属ボデイではなくHAGANEボディなのか?
普通に考えれば「HAGANE」ボディ=「鋼」ボディなので金属ボディだろうと想像するはずです。
ですが実際にはボディの一部分にプラスチック(強化樹脂)が使用されていました。(ボディの片割れがプラスチック)
上述しましたが歴代ツインパワーは高耐久・高剛性を売りにしてきたリールだったので、ここにきてボディを弱くするのは違うのでは?という意見がネット上で結構出ていました。
ひとつ前の15ツインパワーは完全に金属ボディだったので尚更その構造が目立ってしまったのだと思います。(HAGANEボディという名前も逆効果な気もしますが笑)
実際には耐久テストをしたうえで、販売されているはずなので耐久的には問題ないとは思うのですが気になる方が多いようです。
スペック比較
20ツインパワーの立ち位置が気になるというのは、この2機種の発売が決定したからです。
ちなみに概要はこんな感じです。
ツインパワーXD
これまでの常識を覆す耐久性を継承しながら、大幅な軽量化を追求したNEWツインパワーXD。マイクロモジュールギアⅡ、ロングストロークスプール、サイレントドライブといった最新機構を採用し、基本性能にも磨きをかけることで操作性も大幅に向上。また、ドラグには耐久性に優れたカーボンクロスワッシャ、スプールリングにはステラSWと同じバリアコートスプールリングを採用することで、よりタフに、より軽快なモデルとして刷新。MGLシリーズで最強を誇るそのフィーリングとタフネスをぜひ体感してほしい。
シマノHPより引用
ツインパワーSW
ソルトゲーム用のリールに求められる「強さのカタチ」は実に多様だ。ハードな使用にも耐える剛性感とタフネス、海水の侵入を防ぐ強固な防水性能、そして何よりも求められるのは巻き上げのパワー。新しいツインパワーSWはインフィニティドライブ、ヒートシンクドラグなどステラSWの強さを受け継ぐ機構を惜しげもなく搭載。オーバースペックとさえ言える卓越した巻き上げ力と耐久性がもたらす圧倒的な信頼感は、ショア、オフショアを問わず一歩先を目指すアングラーを強力にサポートする。
シマノHPより引用
型番で比較すると下の表のようになります。
ツインパワー | ツインパワーXD | ツインパワーSW |
C2000S/C2000SHG | - | - |
2500S/2500SHG | - | - |
C3000/C3000MHG/C3000XG | C3000HG/C3000XG | - |
3000MHG | - | - |
4000/4000PG/4000PG/4000XG | 4000PG/4000HG/4000XG | 4000XG |
C5000XG | C5000XG | - |
- | - | 5000HG/5000XG |
- | - | 6000PG/6000HG/6000XG |
- | - | 8000PG/8000HG |
- | - | 10000PG/10000HG |
- | - | 14000PG/14000XG |
高耐久・高剛性を求めているのであれば、半プラボディであるツインパワーではなく、XDやSWの方が選択肢になるのでは?と思い、それぞれまとめてみました。(2/26※どうやらXDやSWも半プラらしいです)
3000番台以降はXDやSWも発売されており、安さ以外で通常のツインパワーを選ぶ理由があまり無いような気がします。
ちなみに値段を確認すると
ツインパワー | ツインパワーXD | ツインパワーSW |
C3000/C3000MHG/C3000XG 44,000円 | C3000HG/C3000XG 47,000円 | - |
4000/4000PG/4000PG/4000XG 46,000円(PGのみ46,500円) | 4000PG/4000HG/4000XG 48,500円 | 4000XG 52,900円 |
C5000XG 46,500円 | C5000XG 48,500円 | - |
正直この価格差であればXDを買った方が良いと思います。ちょっと通常ツインパワーがかわいそうですね笑
C2000・2500番台の場合は?
3000番以降はXDもしくはSWがよさそうです。では比較的ライトなC2000、2500番台でツインパワーは使えるのか?という話になってきます。
耐久性を求めるのであればツインパワーという選択肢はありだと思います。
ですがライトゲームは耐久性より軽さ・感度のよさ等が重視されることが多いので、今度は別の競合相手が出てきます。
具体的な名前を出すと、ヴァンキッシュ、ヴァンフォード、ストラディックあたりですね。
軽さで比較するとこんな感じになります。
ツインパワー | ヴァンキッシュ | ヴァンフォード | ストラディック |
C2000S/C2000SHG 180g | C2000S/C2000SSS/C2000SHG 145g | C2000S/C2000SHG 150g | C2000S/C2000SHG 185g |
- | C2500SHG/C2500SXG 155g | C2500SHG 160g | - |
2500S/2500SHG 210g | 2500S/2500SHG 165g | 2500S/2500SHG 175g | 2500S/2500SHG 220g |
ツインパワー・ストラディックが重めで、ヴァンキッシュ・ヴァンフォードが軽いですね。この差はボディ素材(金属か樹脂)の差がそのまま重量の差になっています。
そして値段で見るとこちら!
ツインパワー | ヴァンキッシュ | ヴァンフォード | ストラディック |
C2000S/C2000SHG 43,000円 | C2000S/C2000SSS/C2000SHG 57,000円 | C2000S/C2000SHG 30,000円 | C2000S/C2000SHG 25,500円 |
- | C2500SHG/C2500SXG 57,500円 | C2500SHG 30,500円 | - |
2500S/2500SHG 44,000円 | 2500S/2500SHG 58,000円 | 2500S/2500SHG 30,500円 | 2500S/2500SHG 26,000円 |
ツインパワーシリーズと比べて結構価格差が大きいです。
軽さを重視するのであればツインパワーを選ぶ必要はないと思います。
2000番前後でも耐久性・剛性を求めるのであればツインパワーが候補になってくると思います。
20ツインパワーを選択する意味
正直個人的には20ツインパワーはあまり選択肢に入ってこないような気がします。
悪くはないのですが、競合相手と性能が被っており値段も安くはないので、よっぽど安くない限りは今の所手を出さないでおきたいと思います笑
ただ、この手のリールは年数が経過されてから評価される事が多い傾向があると思います。(15ツインパワーは評価が高く、中古でも結構高めです)
今後どのような評価になるかは分かりませんが、現状はXDかSWまたはその他のリールを選んだ方が良さそうです。