近年、魚の熟成が一般化してきており家庭で試している方もいるかもしれません。回転寿司にも取り入れられてきているので馴染みのある方も多いと思います。今回は当ブログでもよく扱う魚【ニジマス】の熟成について記事にしていきます!
魚の熟成について

熟成自体はよく行っているのですが「熟成って具体的には何?」って聞かれるとよく分かってなかったので調べてみました。
魚を熟成させる効果は以下の通りだそうです。
- 食感がもっちり・しっとりとしたものに変化する
- 旨味が増す
- 身質が柔らかくなる
1番目と3番目については似たような効果ですが、重要になってくるのが「旨味が増す」ということでしょう。
この旨味が増す理由については【魚体内のエネルギー源である「ATP(アデノシン三リン酸)」が、死後に分解されていき、最終的に旨味成分「イノシン酸」に変化する】ことが要因みたいですね。
難しいことは置いといて「寝かしたら美味しくなる」ぐらいの認識でいましょう笑
熟成の下処理について
熟成は魚をただ寝かせるだけではなく適切な処理が必要になります。
熟成の下処理については以下の通りです。
- 締め・血抜き
- 頭、内臓、えらの処理(皮引き)
- 水分の除去
- ドリップの処理
締め・血抜き
購入したものであればこの作業は発生しませんが、釣ったものであれば必要になる作業です。
個人的には血抜きがかなり重要だと思います。身に血が残ると味が落ちるのと腐るのが早くなるので熟成の良し悪しはここで決まるはず。
ニジマスについては30cm後半ぐらいからは血抜きした方が良いでしょう。血抜き自体も重要なのですが血抜きをする前の魚の状態も重要です。
魚が弱ってくると血の流れが悪くなり血抜きの効果が若干薄くなるので可能な限り元気な状態で魚をキープすることが大切です。そのためには適切なサイズのスカリを使用しましょう。↓はオススメのスカリの記事になります!参考までに!
頭、内臓、えらの処理(皮引き)

熟成する場合は頭、内臓、えら、必要に応じて皮の処理が必要になります。
ここに書いたものは身よりも早く腐敗がはじまり、腐敗した場合は身にも影響が出てくるので取り除く必要があります。
皮を引くかについては魚種によりますが、ニジマスについてはヌメリが多い魚なので引いた方が楽です。
皮を残す場合はヌメリの処理を確実に行いましょう。
水分の除去
熟成させる場合は腐敗やカビを防ぐため水分を除去する必要があります。
除去方法についてはキッチンペーパーでOK!ペーパーが濡れない程度まで拭いてくるんで保管します。
塩を軽く振りかけると水分の除去はより進みますが塩味がつくのでお好みでどうぞ。刺身にする場合は無い方がよいと思います。
ドリップの処理

保管後、魚からは水分が抜けていきドリップ水が出てくるのでその処理が必要になります。
毎日処理した方が清潔な状態は保たれますがぶっちゃけ2日に1回ぐらいでも大丈夫です(※個人的の感想)
水切り付きのトレイを使用すると気持ち処理が楽になるのでオススメです!
ここまでが下処理であとは何日熟成させるかになってきます。
ニジマスの熟成期間について
個人的にはニジマスであれば3日間ぐらいから美味しさの変化が感じられると思います。
ここでは熟成期間ごとの写真を載せていきます!
熟成期間0日
こちらは熟成期間0日(捌いた日)の写真になります。

適切な処理をしていれば熟成しなくても美味しくいただけると思います。熟成したほうが旨味は深くなりますがあっさり食べたい方はこちらがオススメです!
熟成期間3日
熟成による美味しさが感じられやすくなるのは3日後くらいからです。


結構水分が抜けてねっとり感が出てきて刺身でもかなり違いが分かると思います。
もちろん焼いてもOKです!
熟成期間10日
刺身で食べるなら10日ぐらいにしておくのが無難だと思います。まだ腐敗はしてきませんがここからは1日ごとに確認していかないとちょっと危ないかなと感じます笑
ここまでくるとほとんど水分が抜けてきており、キッチンペーパーもあまり濡れていないような状態になります。
旨味が凝縮されており生でも焼いてもかなり美味い状態です!10日熟成させる場合はドリップの処理は適切に行いましょう。
個人的にはここまでやるとかなり違うので是非挑戦してもらいたいです!
熟成した方が美味しい

好みもあると思いますが、個人的にはニジマスは熟成した方が美味しい魚だと思います。
下処理を適切に行えば保存期間も伸びるので大型や大量に釣った時にも有効に活用できます。
特に生で食べる時に差が出やすいので生で食べることが多い人は是非試してみてください!※生で食べる場合は管理釣り場のものにしてください、野生の場合は寄生虫のリスクがあります。
