ダイワのLT機が発売されてから6年ほど経過しましたが、最近になってまたSFというモデルが追加されました。普段からダイワ機種を使っている方なら表記をみただけでどんなモデルか分かると思います。しかし、初心者の方やシマノの機種からダイワの機種に乗り換えるといった方はかなり分かりにくくなっている気がします。ということで今回はダイワのスピニングをこれから使いたい方、選び方を迷っている方向けの記事になります!!
ダイワのスピニングリールの表記について
ダイワのスピニングリールの表記はLT機であればこのように表記されます。22イグジストの例を出すと、
リールの表記
EXIST LT2500S-H
EXIST(モデル名)
ここの部分に関してはわざわざ説明する必要はないかもしれませんがモデル名になります。例にあげたのがイグジストなので当然ここはイグジストになります。
LT(コンセプト名)
モデル名の後につくLTはコンセプト名であり、LIGHT&TOUGHの頭文字をとった略称です。
軽量&タフコンセプト
ボディ、ハンドル、スプールといった細部までの徹底した軽量化へのこだわり。リールの心臓部となるギア、そしてそれを包み込むボディのマテリアルをよりタフなものへと進化させ生まれたダイワ小型スピニングの新基準、それがLT。
ダイワHPより引用
2018年以降の汎用小型スピニングリールには大体LTが付いているのでそこまで気にする必要はありません。逆にLTが付いていないモデルはそれ以前のモデルだったり、特定の釣りに特化したリールになるので購入の際は注意しましょう。
2500(番手)
LT(コンセプト名)の次に来る数字はリールの番手を表します。
この数字でボディの大きさと糸巻き量が決まります。
基本的には狙うターゲットの適したボディサイズと対応した太さのラインが巻けるように設計されています。ダイワのHPにも対応魚種が記載されているのでそれを参考に決めるのが良いでしょう。
ダイワHPより引用
LTリールサイズ 従来リールサイズ感(目安) 対象魚 LT1000 1000 アジ、メバル、トラウト LT2000 1500 ~ 2000 トラウト、アジ、メバル LT2500-C 2000 ~ 2500 バス、エギング(ライト)、トラウト LT2500 2500 エギング、バス、シーバス、テンヤ真鯛、トラウト LT3000-C 2500 ~ 2500R エギング、シーバス、テンヤ真鯛、バス、トラウト LT3000 2500 ~ 3000 シーバス、フラットフィッシュ、ディープエギング、大型トラウト LT4000-C 3000 シーバス、フラットフィッシュ、大型トラウト、サーモン、ライトジギング、ライトショアジギング LT5000-C 3000 ~ 4000 ライトショアジギング、ライトジギング、シーバス、フラットフィッシュ、大型トラウト LT6000 3500 ~ 4500 ジギング、ショアジギング
S(糸巻量)
番手の後ろに文字が入る場合があり、これはスプールの糸巻き量を示しています。
糸巻量
・D→深溝
・記載なし→標準
・S→浅溝
・SS→超浅溝
記載無しが標準にはなっていますが、ラインの進歩にあわせて小型番手は標準でS(浅溝)のスプールが付いていることがほとんどです。
記載なしもしくはD(深溝)タイプは大型番手に採用されることが多く、狙うターゲットも大きいため糸巻き量は多めになっています。
C(コンパクトボディ)
たまにCという文字が入っているモデルが存在します。こちらはコンパクトボディの意味を示し、スプール径に対してひとつ下の番手のボディサイズを採用している事を示しています。
例えば24セルテートの場合、
- 24セルテート LT3000-CH
- 24セルテート LT3000
- 24セルテート LT3000-XH
上記の3つが存在しますが、24セルテート LT3000-CHはCが入っているためスプールは3000番台、ボディは2500番台のスペックという事になります。
それに対して他の2つはCが入っていないので3000番のスプールに対して3000番のボディとなります。
基本的には番手で選べば問題ありませんが、よりパワーを求める場合は同じ番手でもCが無い番手を選んだ方が良いでしょう。
H(ギア比)
最後につく文字はギア比になります。
ギア比
・P→4.9以下
・記載なし
・H→5.5~5.9
・XH→6.0以上
ここは好みの問題になると思います。ハイギアの方が釣りやすいという人もいればローギアの方が釣れるという人もいるでしょう。
ハイギアをゆっくり巻く、ローギアを早く巻くなど釣り人側で調整できる部分もありますが自分がやる釣りにあわせて選んだ方が良いでしょう。正直、その人の感覚によるものにはなりますが、ルアーを早く動かす場合が多い人はハイギア、デッドスローで巻くことが多い方はローギアが一般的には良いでしょう(これについては正解はありません)
特殊なモデルについて
最近発売されたリールにはこれ以外にも記号が付いている場合があります。それが以下になります。
SF(スーパーフィネス)モデル
その名の通りより繊細な釣りの特化したモデルになります。現在発売されているのはフラグシップである22イグジストと方向性が似ている23エアリティの2機種になります。
22イグジストの例を上げると、
22EXIST SF2000SS-P のように表記されます。
エアドライブデザイン、フルメタル(Mg製)モノコックボディ、マグシールドといったEXISTの基本性能は維持したまま、ギリギリまで追い込んでチューニングしている。ターゲットを、4lb(フロロ・ナイロン)もしくは0.6号(PE)以下のラインを用いたバス、トラウト、ライトソルトに絞り込み、徹底的にコンパクト化・軽量化。そのために一定レベルの耐久性・防水性は削ぎ落としたが、それらによって得られる対価は、いまだだれも踏み入れたことのない領域。
ダイワHPより引用
ターゲットや使用されるライン太さ・強度を限定することでより軽量化されたモデルになります。汎用性がある通常モデルに対してこちらは尖った性能のモデルとなるので上記のような釣りを専門にやる方は検討しても良いでしょう。
ST(センシティブチューン)モデル
センシティブチューンはダイワの防水・防塵機能をあえて排除してまで回転性能を突き詰めたモデルとなります。
モデルの表記として以下のようになります。
- 23AIRITY ST SF2000SS-P
- 23AIRITY ST LT2000S-P
スーパーフィネスモデルでありセンシティブチューンのモデルとセンシティブチューンのみのモデルが存在します。どちらを選ぶかはどの釣りをするかで決まってくるでしょう。
防水・防塵機能を排除とは書いていますが、基本的にこのモデルを使用する釣りは淡水での使用を前提としており、水を被ったりする釣りでは無いので最初から必要ないといえばそれまでですが笑
エリアトラウトやネイティブトラウト、バスフィッシングにおいて、リールの回転性能を追求するエキスパートアングラーの渇望は、とどまることを知らない。巻き心地をもっと軽く、巻き感度をもっと高く――その飽くなき願いを真摯に受け止め、回転を突き詰めたスペシャルチューン。
ダイワHPより引用
具体的な変更点としては
- 回転主要部のBBをオイル仕様BB化
- マグシールド非搭載
になります。マグシールドを抜くのは個人でもやっている方をたまに見かけるのでこれは嬉しい仕様となるのではないでしょうか?
23エアリティに関してはリールのデザインも変更となっているため一目でSTモデルと分かるようになっています。
表記を理解して正しいリール選びを!
今回はダイワのスピニングリールの表記について解説してきました。
なんとなく選んでいた方もいると思いますが、意味が分かると本当に自分にあった番手・種類のリールが見えてくると思います。釣りにおける心臓部分ともいえるリールなので購入する際は慎重に検討してから決めることをオススメします。
私自身がダイワのリールをメインで使うことが多く、インプレ記事も多く書いているので気になった方は参考にしていただけると幸いです。