度々出てくるハイギア派、ローギア派の議論。今回は私なりの考えを書いてみます。
ハイギア・ローギアの違い
リールにはギア比というものがあります。各社HPを見ると必ず書いてあります。このギア比が高いものがハイギア、低いものがローギア(ノーマルギア)といいます。
ローギアはノーマルギアとも呼ばれますが、ハイギアと比較してそう呼ばれているだけなので意味は変わりません。
ギア比のどこからハイギア・ローギアという決まりはなく、各社のモデル名で決まっています。ハイギアならシマノはHG・XG等。ダイワならH・XH等。ノーマルギアであれば特に記載なし。ローギア(最近はパワーギアと呼ばれることが多い)であればP・PG等表記されています。
ハイギアの特徴
ハイギアは1回転の巻き取り長さが長いので素早くラインを回収することができます。
反面、1回転の巻き取り長さが長いということはそれだけ巻くのに力がかかります。力がかかる=巻きが重くなるです。
自転車のギアチェンジで重いほうのギアをイメージすると分かりやすいと思います。重いギアは漕ぐのには力が必要ですが1回漕いで進む距離は長いです。リールのハイギアはこのイメージになります。
自転車のイメージでいくと重いギアで坂を上るときついですよね?ちょっと坂になっただけで変化が分かると思います。
ハイギアも同じ原理で水流の変化はローギアに比べて感じとりやすいです。
変化が分かりやすく、負荷がかかると巻きづらくなるので魚とのやり取り時には巻くのは重く感じます。(あくまでローギアに比べてです)
最近のリールは優秀なのでよっぽど大物じゃないと巻けない事はないと思います。20ルビアスの2500-XHで50upを釣った時も問題なくよせてこれました。
魚をかけた時は多少巻きは重くなりますが、その分寄せてくるスピードは速いのでそこをどう考えるかがハイギアを選ぶかのポイントになりそうです。
ローギア(ノーマルギア)の特徴
ハイギアと逆になります!って訳にはいかないので簡単に説明します笑
ローギアは名前の通り1回転あたりの巻き取り長さがハイギアに比べ短いです。
ハイギアと比べると軽い力で巻けます。
自転車で例えると、坂を上る時ギアを軽くしますよね?その時漕ぐ力は軽くなりますが、あまり進まなくなると思います。ローギアはそのイメージです。
どんな状況でも軽く巻けるので水流の変化は感じとりにくいです。
負荷がかかっても軽く巻けるので、魚がかかっていてもハイギアより軽く巻くことができます。ただし、巻き取り長さは短いので、よせてくるのに時間がかかります。
魚を掛けてからも軽く巻きたいという人はローギアのほうがいいでしょう。
ハイギア・ローギアどちらが良いのか
ここからはむちゃくちゃ個人的な意見を書くので、「違うわ!」と思った方は適当に流してください笑
結論からいうとハイギアのほうがいいです。
エリアトラウトは比較的短い距離でキャスト・回収を繰り返す釣りです。キャスト回数が多いのであれば回収速度は速いほうが楽です笑
そしてだいたいの釣り場は時間制限があります。
時間制限があるなら、キャスト失敗した時の回収や魚を掛けた時の回収スピードは速いほうが時間を無駄にせずにすみます。大型狙いの時で小型が掛かった時もスピーディーに回収して時間を短縮し、効率よく釣りを進めることができます。
巻きあわせの優位性
そしてエリアトラウトでは巻きあわせというものがあります。巻きあわせはその名前の通り、リールを巻いてあわせることです。(どちらかというと数釣りの技術になります)
私はこの巻きあわせをする時はハイギアのほうが有利だと思っています。
エリアトラウトをやっている方だと分かると思いますが、一瞬しか当たりが出ない事が多々あります。
これは魚が咥えてすぐにルアーを離しているからだと推測できます。
例えば10m先で当たりがあれば、当然10m分のラインをを伝わって当たりが出ています。ルアーを巻いているのでラインテンションは入っていますが、必ずたるんでいます。たるみがないということはありません。距離があればあるほどたるみは大きくなります。
フッキングするにはこのたるみ分+フッキングに必要な量を巻き取らなければいけません。ここまで書けば勘の良い方は分かると思いますが、この距離を巻き取るにはハイギアが圧倒的に有利です。
ローギアだと巻き取り速さが遅いのでたるみ分を回収してる内にバレてるのでは?と私は考えています。
ハイギアであればたるみの回収からフッキングまでの時間を短くすることができます。
また、巻取りが速いため意識していなくても勝手にフッキングするのがハイギアのひとつのメリットになります。
巻き合わせについての考察はこちら!
よく見る「ゆっくり巻けるからローギア」という意見
この文言エリアトラウトのリールでよく見ませんか?
この一文だけなら間違っていないと思います。確かにエリアトラウトでゆっくり巻く事は多いです。
ただ、「ゆっくり巻く」ということだけに注目して上述したようなハイギアの持つメリットを捨てるのは私は違うと思っています。
ルアーを「ゆっくり動かす」のはハイギアでもできます。「ゆっくり巻く」のは釣り人側の主観です。
大事なのは巻くスピードではなく、水中でルアーがどれぐらいの速度で動いているかを把握する事です。
釣り人がゆっくり巻いていると思っていても、実際ルアーは想像よりも速く動いているかもしれません。特にローギアは変化を感じづらいので尚更です。
ハイギアは巻きの重さで速度の変化を感じ取りやすいので、ルアーの速度把握に役立ちます。
「ゆっくり巻けるからローギア」この文言でだけでローギアを買おうとしている方はもう一度考えてみてください。
個人的な結論
ローギアを使っている時期もありましたが、ハイギアの方が効率がいいので個人的にはハイギア一択です。
この記事を読んで納得できた方、ハイギアを使ってみませんか?