エリアトラウトのラインといったらナイロン、フロロカーボン、PEがありますが、どうやら最近はエステルを使う場合もあるらしい・・・ということで実際に使ってみました!
エステルラインとは?
エステルラインはポリエステル素材のラインです。
ポリエステルといえば服などに良く使われている素材です。
比重は水よりも重く沈みます
ナイロンよりも重くフロロよりは軽いというイメージで捉えてもらえば良いと思います。
糸はほとんど伸びず感度としてはPEラインに近いものがありますが、強度は全く別物でPEラインよりかなり劣ります
特に急激に力がかかった時は弱く、他のラインよりは切れやすいです。
アジングでよく使われているように基本的にはライトゲームよりのラインであり、特性から考えても使い手を選ぶラインでもあります。
エリアトラウトに使われている理由
それでは何故エリアトラウトで使われているのか?ここからは個人的な見解を書いていきます。
エステルラインがで使われるようになったのはライン自体のバランスが絶妙だからだと思います。
一般的にエリアで良く使われるルアーの重さは2g前後。そしてトーナメントに出たり、数を釣る人ほど軽いルアーを使う傾向が強いです。
軽いルアーを使用する場合、重いルアーを使用する場合よりもラインの影響がはっきり出ます。
ナイロンの特徴
ナイロンは糸径が比較的細く飛距離は出ますが、ライン自体が柔らかく伸縮性があるため軽いルアーを使用した際は当たりはぼやけ気味になります。加えてラインの比重が軽いため、ボトム付近を探ろうとするとラインの浮力が邪魔をしてかなりやりにくいと思います。
フロロの特徴
フロロはエステルと似たような性質ですが、ラインが太くなりがちなので他のラインと比べると飛距離が出にくくなります。軽いルアーを使う際は飛距離が重要になってくるので、その場合は選ばれにくいラインだと思います。
PEラインの特徴
続いてPEラインです。こちらは飛距離、強度は全く問題ないと思います。ですが極端に軽いルアーを使用する場合は感度が悪いです。
一般的にPEラインは感度が良いと言われていますが、それは重いルアーや巻き抵抗が大きいルアーを使用しラインが張った状態になっている場合です。ルアーが1g前後のスプーンの場合、軽すぎてラインを張ることもできず、巻き抵抗もほとんどないので感度が死にます。(逆に重いスプーンや巻き抵抗が大きいクランクなんかには向いています)
エステルラインの特徴
エステルラインは上に書いたラインのデメリット部分を絶妙に埋めるラインになります。まとめると、
伸縮性が少なく飛距離が出やすく感度が良い
デメリットとしては
瞬間的な力に弱い
これに関してはドラグを調整してやれば特に問題ありません。
大物狙いには不向き
ただし、40cm以上の魚が釣れるような場所やアベレージサイズが大きいところについては使用はオススメしません。かなり切られる確率が高くなります。
数を釣るためのライン
エステルラインは数を釣るためのラインになります。他のラインには無い特徴があるため、使われるようになったのも良く分かります。
ただ、個人的には全く釣りをやったことの無い方にはオススメできるラインでは無いですね。ドラグ調整が必須という所と瞬発的な力に弱いという所が難しい所ではあります。
ある程度エリアの釣りをやってからレベルアップに!という方には最適なラインだと思います。
実際に使ってみて
かなり前書きが長くなってしまいましたが、ここからは実際に使ってみてのインプレになります。
実践場所は上浜釣り堀センターとユーランド清水川になります。別記事で上げる予定ですがユーランド清水川では話になりませんでした笑(アベレージ45cm以上)
ということで上浜釣り堀センターメインの記事になります。
使用したのはこちら!
本来はリーダーを組むらしいのですが、今回は直結で釣ってます(ブログ書くまで知らなかった笑)
確かにリーダーを付けたほうがきれにくそうです笑
それはさておき最初はスプーンからスタート!写真の通りドクリアなのでチェイスしてくる魚が・・・
食う所まで見てはいましたが、手元に伝わってくる当たりはかなりはっきりしています。糸が張れている時のPEラインに近いような感覚があります。
その後も何投かして感じたのはスプーンの動きがかなり掴みやすいと感じました。
ノアはずっと使っているスプーンなので、適正な巻きスピードは分かっているつもりです。それでも泳ぐギリギリのスピードで巻きたい時はエステルの方が向いていると思います。
巻いた時に伝わってくる情報量がフロロ、ナイロンに比べて多く、スプーンがきちんと泳いでいる感覚を感じとることができます。
ドラグ設定は緩めが良いです(エリアで良くみるドラグ出しながら巻いてる人ぐらいのイメージ)
エリアで見ていると「なんであんなにドラグ緩めで釣ってるのか?」と思うこともありましたが、エステルラインを使っているのであれば納得できます。
まあ普段私が4lbで太軸のフックを使っているので、ドラグを針が伸ばされないギリギリまで絞めているというのもありますが笑
話が少しそれましたが池を移動してクランクを投げた結果についても書いていきます!
一応今回使用しているラインは「フルサイズのクランクまで対応」とのことだったので色々試してみました。
とりあえずディープクラピーを巻いてみると・・・問題なさそう。こちらはスプーン以上に動きがはっきり伝わるのでクランクが苦手な方の練習には良いと思います。
ただこの日は魚が浮いていたため、ディープクラピーにはお休みしてもらいました笑
こちらの池も魚の様子がはっきり見えるのでチェイスしてくる魚にターゲットを絞って狙うことに。
今回使用しているラインと同じくロデオクラフトから出ているモカで表層を探るとチェイス!
モカは巻き抵抗がそこまで大きくありませんが、やはりエステルだと動きを把握しやすいです。普段はフロロで使っていますが、フロロで使用しているときよりは微妙に巻ける深さが違っていると思います(エステルの方がレンジが上がる)
加えてロッドの角度を変えて誘う時やチェイスした後に巻き速度を微妙に上げる時など細かく繊細なアプローチはエステルが圧倒的にやりやすく感じました。
モカでの反応が薄くなってきたので別のルアーを・・・せっかくエステルを使っているのであれば「少しクセのあるルアーを!」と思いトレモロングを選択!
こちらもきっちり泳がさないと釣れないルアーですが、やはりエステルは感度が良く動きが分かりやすかったです。
ラインの感度は魚の当たりを取る上でも重要ですが、ルアーの動きを把握するのにもかなり重要な役目を果たしていると今回エステルラインを使ってみて改めて感じました。
エステルラインは数釣りならあり!
私なりの結論を出すとエステルラインは数釣りだったら「あり」だと思います。
元々トーナメントに出るような方たちが使用しているぐらいなので、特性をしっかり把握して使うのであれば全く問題ないと思います。
だだし、50cm以上の大型が混ざるような釣り場ではエステルラインは控えたほうが良さそうですね。
広い場所なら泳がせれば取れるかも知れませんが、狭いエリアの場合はお祭りするリスクと切られるリスクを考えるとエステル以外のほうが個人的にはオススメです。
逆に大きくても30cm程度であればエステルで十分可能でしょう。
ピーキーな性能なラインですが、数釣りを極めるのであれば避けることはできないラインだと思います。
気になった方は一度試してみてはいかがでしょうか?